本記事は『New Relicで実装するWordPress(AWS Lightsail)の監視導入手順 – 概要編』の関連記事となります。
まずは、上記記事を見て、概要を掴んでおくことをオススメします。
実行環境
- 監視製品:『New Relic One』
- 監視対象サーバ:
- サーバ:『Amazon Lightsail』
- イメージ:『WordPress』
- PHPバージョン:『7.4.15』
- MySQLバージョン:『8.0.23』
目標
- Infrastructure agentの導入
事前準備
『New Relic』では監視サーバを立てる必要はありません。
『New Relic One』という監視統合プラットフォームで対象サーバを一元管理できます。
なので、事前準備としては『New Relic』のアカウント作成だけ完了していれば問題ありません。
アカウント未作成の方は、作成手順を『New Relicで実装するWordPress(AWS Lightsail)の監視導入手順 – 概要編』にて公開していますので、事前にアカウントの作成をお願いします。
作業工程
New Relicのagentの導入手順の大まかな作業工程を以下に記載します。
- Infrastructure agentのインストール
- 監視対象サーバにて、agentのインストールを実施
- インストールしたagentを起動する
- 動作確認
- 監視対象サーバでの動作確認
- New Relic Oneコンソールでの動作確認
New Relic agentの導入に関して
ガイド付きインストーラ
New Relicの一般的なインストール方法として、ガイド付きインストーラを使用したインストール方法があります。
ガイド付きインストーラとは、有志の作成したOSSであり、各ディストリビューションに合わせたインストールshを実行し、簡易的にNew Relic Agentをインストールすることが可能です。
しかし、とても簡易的なのですが、やはりまだまだ環境に左右される部分が多く、尚且APMやDBインテグレーション等、複数のオプションを同時に実行する為、環境によっては不要なオプションをインストールしてしまう場合があります。
といっても便利であることに変わりはないので、ご自身の監視設計に合わせて使用するかどうか決めましょう。
参照
- New Relic公式Doc
- ブログ記事
OSのサポート状況
基本的に、各OSのサポートが終了した時点で、『New Relic』のサポートも打ち切られます。
現時点でのサポート状況は以下の通りとなります。
Linux / Unix
ディストリビューション | バージョン |
---|---|
Amazon Linux | すべてのバージョン |
CentOS | バージョン7以降 |
Debian | バージョン8(Jessie)以降 |
Red Hat Enterprise Server | バージョン6以降 |
SUSE Linux Enterprise Server | バージョン11.4、12 |
Ubuntu | 14.04.x、16.04.x、18.04.x |
Windows
OS | バージョン |
---|---|
Windows Server | 2012、2016、2019およびそのサービスパック |
参照
Infrastructure agentの導入手順
Infrastructure agentのインストール
1. ライセンスキーを取得する
New Relic Oneコンソールを開き、トップページ右上のMyアイコンをプルダウンし、「Administaration」をクリックします。
Administaration画面左ペイン「API Keys」をクリックします。
API keys一覧より、Type:”INGEST – LICENSE”の項目の一番右側にある「・・・」をプルダウンし、「Copy Key」をクリックします。
コピーしたライセンスキーをメモ帳に控えておきます。
2. 設定ファイルを作成し、ライセンスキーを追加する
ライセンスキーを指定した設定ファイルを作成します。
※ “YOUR_LICENSE_KEY”を控えたライセンスキーに置き換えます
echo "license_key: YOUR_LICENSE_KEY" | sudo tee -a /etc/newrelic-infra.yml
3. ディストリビューションのバージョン番号を特定する
ディストリビューションのバージョン番号を特定します。
※ここでは「Debian10」とする
cat /etc/os-release
4. New RelicのGPGキーを有効する
New RelicのGPGキーを有効化し、agentのダウンロードを可能にします。
curl -s https://download.newrelic.com/infrastructure_agent/gpg/newrelic-infra.gpg | sudo apt-key add -
※もし、上記コマンド実行時、エラー「E: gnupg, gnupg2 and gnupg1 do not seem to be installed, but one of them is required for this operation」が出力された際は、gnupgをインストールすることでエラー回避します。
# gnupgパッケージが無いのでapt-keyが使えないとエラーが出力される
$ curl -s https://download.newrelic.com/infrastructure_agent/gpg/newrelic-infra.gpg | sudo apt-key add -
E: gnupg, gnupg2 and gnupg1 do not seem to be installed, but one of them is required for this operation
# gnupgをインストールし、対応する
$ sudo apt-get install -y gnupg
# 再度実行
$ curl -s https://download.newrelic.com/infrastructure_agent/gpg/newrelic-infra.gpg | sudo apt-key add -
OK
5. Infrastructureモニタリングエージェントリポジトリの追加
エージェント用のリポジトリを追加します。
※ディストリビューションのバージョンによって実行コマンドが変わりますので、ご注意下さい。
※当環境ではDebian10なので、「Buster」になります。
printf "deb https://download.newrelic.com/infrastructure_agent/linux/apt buster main" | sudo tee -a /etc/apt/sources.list.d/newrelic-infra.list
6. リポジトリを更新する
リポジトリを最新の状態に更新します。
sudo apt-get update
7. newrelic-infraパッケージのインストール
準備ができましたので、newrelic-infraパッケージをインストールします。
※基本的にroot権限で実行するようにして下さい。
sudo apt-get install newrelic-infra -y
インストールしたagentを起動する
インストールが完了したので、agentを起動します。
sudo systemctl start newrelic-infra
動作確認
監視対象サーバでの動作確認
agentが実行中であることを確認します。
sudo systemctl status newrelic-infra
New Relic Oneコンソールでの動作確認
New Relic Oneコンソールを開きます。
上部タブ「Infrastructure」をクリックし、「Hosts」に対象サーバが追加されていることを確認します。
参照
まとめ
本記事では、New RelicのInfrastructure agentをLightsail上へインストールする手順を公開しました。
Infrastructure agentはサーバの基幹部分のレポーティングを行います。
導入に関しても、わざわざガイド付きインストールを使わなくても誰でも簡単に導入することが可能です。
個人利用であれば、CloudWatchよりも安価に(むしろ無償)細かく一元的な管理が可能です。
是非この機会にNew Relicの利用を検討してみるのはいかがでしょうか。
コメント