先日Cisco社の提供する資格試験「CCNA(200-301)」(以下CCNAと表記)に合格しました。
範囲が広く勉強が非常にしづらい上、アソシエイト資格な割に中には難しい内容もあり、大体の人は勉強に苦労されていると思われますが、実はCCNA試験は合格に向けてしっかりと対策を取ればそんなに難しい試験ではないのです。
今回はこれからCCNAを受験する方向けに、具体的な対策方法と勉強方法を紹介していこうと思います。
CCNA(200-301)とは
CCNAとは、世界最大のネットワーク機器メーカーであるCisco(シスコシステムズ)社が提供するネットワーク技術に関する技能を認定する試験です。
世界最大手のネットワーク機器メーカーであるCisco社の提供する資格ということもあり、CCNAは日本のみならず世界中で通用するITベンダー資格です。
正式名称を、Cisco Certified Network Associateと言い、名前のとおりCisco社の提供するネットワーク系試験の中ではアソシエイトレベルに位置づけられている資格です。
Cisco社が製造、販売しているネットワーク製品に関する内容だけではなく、TCP/IP等のネットワークの基礎知識も求められるため、ベンダー資格ですが特定の製品に偏らず、ネットワークエンジニアとしての基礎を学べる、証明する内容となっているため、CCNAは世界中で人気のIT資格となっています。
CCNAの試験範囲や受験料について
CCNAの簡単な概要を以下に記載します。
試験名 | Cisco Certified Network Associate |
試験コード | 200-301 |
受験料(税込み ※2021年6月時点) | 36,969円 |
受験日 | 通年(CBT方式のため) |
試験時間 | 120分 |
出題方式 | ①択一 ②複数選択 ③ドラッグ&ドラッグ |
試験問題数 | 102~104問 |
合格ライン | 約7割 |
試験名、試験コード
CCNAの試験名はCisco Certified Network Associate、試験コードは200-301です。
参考書を購入する際やピアソンビューにて試験を選択する際は間違えて過去verのCCNAのものを選ばないように注意しましょう。
受験料
CCNAは一回の受験で33,600円(税抜き)もの受験料がかかります。
とても高額なので一回で合格できるよう頑張って勉強しましょう。
受験日
CCNAはCBT方式での受験になりますので一年中いつでも好きな日に受験することが可能です。
試験の申し込みは第三者機関のピアソンVUEにて行います。
申し込み方法が複雑なので事前に流れをよくチェックしておきましょう。
□ピアソンVUE – CBTによる試験配信のリーディングカンパニー
試験時間
CCNAの試験時間は120分です。
情報サイトによっては140分と明記されているとこもあると思いますが実際の試験では最初に20分間のデモがありますので実質受験者に与えられる試験時間は120分です。
出題方式
出題方式は以下の3つに分類されます。
①択一問題
②複数選択問題
③ドラッグ&ドラッグ問題
過去Verにはシュミレーション問題もありましたが200-301試験より廃止になりました。
問題数
CCNAの問題数は102~140問です。
試験時間を考慮すると一問一分ペースで問題を解く必要があります。
しかし実際出題される問題は一部を除き瞬間的に解答できるレベルの問題ばかりですのであまり心配する必要はありません。
合格ライン
CCNAは70%程度、点数としては825点が合格ラインと言われており、合格する為には約20問は間違えても大丈夫です。
独学でも取得可能なのか?CCNA試験の難易度を解説!
シスコ技術者認定の試験グレードについて
シスコ技術者試験には、5つの試験グレードがあります。
難易度順に並べると以下のとおりとなります。
・・・・・・・・・・・・・
⑤アーキテクト(神の領域)
・CCAr
④エキスパート(上級者向け)
・CCDE ・CCIE
③プロフェッショナル(中級者向け)
・CCNP
②アソシエイト(初心者向け) ←今回紹介するCCNAはこのグレード!
・CCNA
①エントリー(入門者向け)
・CCT
・・・・・・・・・・・・・
難易度的にはエントリー資格であるCCTが一番下ですが、こちらは日本語での試験が用意されていないため、実質一番下のグレードの試験はCCNAになります。
以前までCCNAはいくつかの種類に分割されていましたが、現バージョンでは1つに統合され「CCNA(200-301)」の一種類のみとなります。
CCNAはIT未経験の方でも取得可能なレベルか
結論から言うとIT未経験でも充分取得可能です。
しかしかなり苦労すると思います。
というのもCCNAは難易度こそ基礎的な内容となっていますが、出題範囲がとても広く、出題範囲を網羅するだけでもとても苦労すると思います。
ネットワークとは目に見えない分野でもあるため、初学者はCCNAの膨大な出題範囲を学習するにあたって、そのモチベーションを保つのにも一苦労でしょう。
しかし、逆に言えばしっかりと高いモチベーションを持って学習し続ければ、100%受かることができる資格であると言えます。
最強の3つの学習教材を紹介!これさえやれば受かる!!
合格に必須! 必ず使用すべき学習教材3選!!!
CCNAの学習でおすすめの教材を3つ紹介します。
- Ping-t
最強WEB問題集 CCNA (200-301) - Udemy
新CCNA(200-301)完全未経験からの合格講座(コンプリート版) - 白本
シスコ技術者認定教科書 CCNA 完全合格テキスト&問題集[対応試験]200-301
上記3つの教材は実際に管理人も使用しました。
結論から言うと上記3つの教材さえあれば、CCNA試験の範囲全てを網羅することができます。
どのような内容なのか、どのように使用して学習すればいいのかを以下にて紹介、解説していきます。
Ping-t – 最強WEB問題集 CCNA (200-301)
Ping-tが提供するCCNA試験に特化した問題集を提供する学習サイトです。
Ping-tとは、CCNA/CCNP、LPIC、LinuC等のIT資格の合格を目指す人達が使用する学習サイトのことです。
問題の提供だけではなく、受験者へのサポートも手厚く、各試験の割り引きチケット、助け合いフォーラム等のコンテンツも充実しています。
そんなPing-tが提供するCCNA対策問題集だけあって、各問題の完成度が非常に高いです。
問題数は700問近くあり、各問題には充分すぎる程の解説が乗っています。
CCNAの勉強を行う際は、まずこのPing-tの問題集から始めることをおすすめします。
本問題集には模擬試験モードというものがあるのですが、そこで9割近く点数が取れるようになればCCNAの合格ラインまで成長したといってもいいでしょう。
しかし注意点として、同じ問題ばっかり解いているわけですので、問題を暗記してしまう危険性があります。
せっかくの良質な問題集も、暗記してしまっては意味がありません。
しっかりと答えではなく内容を理解するように意識しましょう。
□Ping-t – 最強WEB問題集 CCNA (200-301)
Udemy – 新CCNA(200-301)完全未経験からの合格講座(コンプリート版)
Udemyとは、動画学習プラットフォームのことです。
社会人を対象としており、講座を受講するだけではなく、自ら講座を作成し公開することもできます。
その中でも、CCNAの出題範囲に重点を置いた、「新CCNA(200-301)完全未経験からの合格講座(コンプリート版)」はとてもおすすめです。
やはり、ネットワークとは目に見えないもので、書籍等の文字媒体では、中々理解するのに時間がかかります。しかしUdemyの本講座では、紙媒体とは違ったインプット、分かりやすさがあり、ネットワークの理解がとても進みます。
CCNA対策としての講座ではありますが、ネットワークエンジニアとして重要な基礎的な内容を学ぶことができるので、CCNA受験者だけではなく新人ネットワークエンジニアにもおすすめの講座となっています。
□新CCNA(200-301)完全未経験からの合格講座(コンプリート版)
白本 – シスコ技術者認定教科書 CCNA 完全合格テキスト&問題集[対応試験]200-301
CCNAの参考書は書店にいけばかなりの種類のものを見かけると思います。
しかし、実は現バージョンであるCCNA(200-301)の参考書は実はかなり少ないです。(2021年6月時点)
しかし少ない中でも今回紹介する「シスコ技術者認定教科書 CCNA 完全合格テキスト&問題集[対応試験]200-301」(通称 白本)はとてもおすすめです。
おすすめどころかCCNA受験にあたり必須教材と言わざるおえません。
というのも本参考書は、かなり細かくとても丁寧に書かれていて、これ一冊でCCNAの出題範囲を網羅することができます。
使用方法としては、各章の解説ページをじっくりと読んで章末問題を解く、これの繰り返しです。
上記で紹介した教材とも併用してある程度理解が深まってきたようでしたら模擬試験に進んで下さい。
章末問題、及び模擬試験は試験受験前までには、9割近く取れるようになるまで解き続けて下さい。
※何故かは言えませんが、白本の模擬問題は絶対解いておいたほうが良いです。。
理由は受験時に分かると思います。
管理人としても非常にオススメの参考書ですので是非ご利用してみてください。
□ シスコ技術者認定教科書 CCNA 完全合格テキスト&問題集[対応試験]200-301
更に合格率を高める!!! CCNA対策参考書、学習サイト
確実に合格を掴み取る!!! おすすめのCCNA対策教材!!
上記で紹介した教材、サイト以外にも様々な学習教材、サイトがありますので、ご紹介させていただきます。
- 黒本
徹底攻略Cisco CCNA問題集[200-301 CCNA]対応 徹底攻略シリーズ - 赤本
Cisco試験対策 Cisco CCNA問題集 [200-301 CCNA]対応 - 1周間で学ぶシリーズ
1週間でCCNAの基礎が学べる本 第3版 (一週間) 単行本 - CCNAイージス
黒本 – 徹底攻略Cisco CCNA問題集[200-301 CCNA]対応 徹底攻略シリーズ
ITベンダー資格の参考書の中では有名な『徹底攻略』シリーズから、CCNA(200-301)対応の参考書がでました。
【徹底攻略Cisco CCNA問題集[200-301 CCNA]対応 徹底攻略シリーズ】です。
CCNAの出題範囲を全て網羅しており、教科書としても問題集としても使用することができます。
インプレス社が提供する安心と安全の『徹底攻略』シリーズですので、資格対策書としての品質は折り紙付きです。
□徹底攻略Cisco CCNA問題集[200-301 CCNA]対応 徹底攻略シリーズ
赤本 – Cisco試験対策 Cisco CCNA問題集 [200-301 CCNA]対応
【Cisco試験対策 Cisco CCNA問題集 [200-301 CCNA]対応】は、赤本の名称で長年CCNA対策で使用されてきたCCNA対策問題集です。
問題集としてだけでなく、その解説の豊富さから参考書としても使用することができます。
「テキストベースで問題集を進めたい」「Ping-Tだけでは不安だな..」「試験前に腕試しをしたい」
そんな方にオススメの参考書です!
□Cisco試験対策 Cisco CCNA問題集 [200-301 CCNA]対応
1週間でCCNAの基礎が学べる本 第3版 (一週間) 単行本
ネットワーク入門者の方はまず何よりもこちらの参考書を読むことから始めた方がいいでしょう。
【1週間でCCNAの基礎が学べる本 第3版 (一週間) 単行本】はネットワークの実務経験の無い駆け出し向けの教材です。
CCNAの内容に沿ったネットワークの基礎知識をまとめてあります。
各セクション末には確認問題もあり、知識確認を行う事ができます。
繰り返しにはなりますが、実務経験の無い駆け出しの方は、まずこちらの参考書から入りネットワークの基礎知識を身に付けることから始めましょう。
□ 1週間でCCNAの基礎が学べる本 第3版 (一週間) 単行本
CCNAイージス
CCNAイージスとは、完全無料でCCNAの学習ができるサイトです。
CCNA対策のWeb教科書、参考書として使用することができ、今まで多くのCCNA受験者の方が利用してきました。
各分野毎に問題集があり、各分野を教科書的に学びその最後に知識確認として問題集を解くことができます。
Webというだけあって、CCNAの試験情報に完全に対応しており、CCNAの試験問題の更新があればすぐイージスに記載の内容も更新されます。
CCNAを取得したいけど受験料は高いし学習教材は節約したい。そんな方におすすめの学習サイトです。
□CCNAイージス
合格に向けて実は裏技もあったりして…(非推奨!!!)
※注意1:このセクションでは非推奨な攻略法を紹介します。
公式に禁止されていることでもあるので、使用した際は、試験資格取消等の罰則を受ける可能性もあることを意識しておいて下さい。
※注意2:この攻略法は管理人は使用したことがありません。
なのでその情報の正確性については保証しかねます。
CCNA、、難しいですよね..勉強しようにも範囲が広く全然知識が身につかない、点数が伸びない..
もし、実際の試験で出題される問題が掲載されている問題集、そんなものが手に入るとなったら皆さんはどうしますか?
そんな夢のような問題集を提供している学習サイトがあります。
その名を「9tut」と言います。
海外のCCNA特化型の学習サイトなのですが、提供する問題はなぜか実際の試験と全く同じ問題しかないのです。
問題集の使用は有料で、月々2,000円近くかかりますが、実際の試験と同じ問題が提供されていると考えると2,000円は破格かと思います。
海外サイトなだけあって、問題は全て英語ですのでGoogle Chromeの翻訳機能等を使って翻訳して使用する必要があります。
無勉でこの問題集に取り組むと何を言ってるのか分からない問題をただ暗記するだけというとてもつまらない作業になってしまうため、最初にPing-t等で基礎を身に着けた後取り組むのがいいでしょう。
しかし何度も言いますが、流出した試験問題を使用して学習することは違法な為、極力使わない方向で学習を進めるのをおすすめします。
違法ながらもあまりに有名な学習サイトであるためあえて紹介させていただきました。
管理人が実際に試験を受けた感想!
管理人が実際の行った学習方法を紹介!!!
Ping-tのピックアップをまず解いて試験範囲全体をまばらに理解しました。
その後模擬問題を解く形でピックアップ外の問題に取り組みスタンプのレベルを40まで上げました。
流石に40までレベルを上げたことにより試験範囲全体の基礎知識は身についてきたので、自分の苦手、理解の薄い分野を洗い出しそこはUdemyのCCNA対策サイトを見ながら理解を深めました。
ping-tが完璧だなと思った段階で白本の問題集を解き様々な出題方式にも対応できるようにしました。
最終的にPing-tのスタンプは銀 = 30, 金 = 14となりました。
管理人が感じた実際の試験の感想!!!
試験開始直後は苦労しました。
というのも試験問題の出題の感じがPing-tや白本にはない感じで、Cisco語も初体験だったからです。
しかし問題のレベル自体は低く、ちゃんと考えなくても5秒あれば分かるレベルの問題がほとんどでした。
ですので、試験に慣れてくる中盤以降は「なんだこの簡単な試験は..」なんて思いながら問題を解いてました。
1時間くらいで試験は終わりました。試験時間は充分にありますのでご安心下さい。
結果は「合格」、点数は959点でした。
CCNAの学習はとても大変だったのに、試験はめちゃくちゃ簡単でしたのでなんとも言えない気持ちになりました(笑)
個人的な感想としてはIT未経験の方でもちゃんと学習をすれば、充分合格できるレベルの試験だなと思いました。
CCNA(200-301)試験合格の為のまとめ
範囲が広く大変に思われるかも知れませんがそれは最初だけです。
問題のレベル的には凄く簡単なので深く理解しようとはせず広く浅く勉強して下さい。
「D & D」はラッキー問題ってくらい簡単なのでわざわざ対策する必要はありません。
Ping-tはWeb問題集だけやれば問題ありません。他のD&Dやサブネット問題集に重点を置く必要はありません。
試験に関しては問題自体本当に簡単な5秒もあれば解ける問題ばかりなのでまずはCisco語と出題方式に慣れることに意識して下さい。
Goo○○e翻訳ってあるじゃないですか?あの意味わかんない翻訳してくるやつ。Cisco語もあんな感じです。
最後にCCNA合格の為のまとめを以下にまとめます。
- 自分にあった参考書、学習サイトを使用すること
- 未経験なら最低100時間、経験者でも最低50時間は学習時間を確保すること
- 学習は広く浅く進めること
- 受験時は早く試験問題に慣れることに意識すること
以上の点を守れば、未経験でも充分合格できます。
試験範囲が広く試験代も高額な為、苦労するとは思いますが、決して取得が困難な資格ではありません。
本記事が少しでもお役にたてればと思います。頑張ってください!
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